歌舞伎

今年の一年も、我が家には思いがけない、いくつかのブームが発生しました。

現在進行形のブームは、歌舞伎。

折しも、歌舞伎俳優の市川海老蔵さんが話題になっていますね。



この秋、歌舞伎公演を見に行くチャンスに恵まれました。

これまで、特別に歌舞伎ファンではなかったので、20年前に一度見たきりでした。



意味のわからない台詞も、イヤホンガイドを借りれば、初心者でもストーリーなどバッチリです。

歌舞伎といえば、まずは豪華な衣裳や、女形の演技の美しさでしょうか。

女性の私でも、あんなに美しい手の動きや、身のこなしができるのか、

いやできませんよ;

帰宅してしばらく、手をクルクルと、白拍子の踊りの手のように真似をしてみましたが、

基本的に違う(笑

そして何より、舞台のお話の中へと、役者の演技にどんどん引き込まれていきました。



伽羅先代萩」の母親の気持ちに思わず涙。

「身替座禅」の男の本音に大笑い。

これが人間国宝!!凄い!



自分でも一番驚いたのは、歌舞伎を見て、

泣いた、笑った、

舞台と一体になっていたことでした。



歌舞伎の舞台が、こんなにも喜怒哀楽、

人間の感情の豊かさや移り変わりを表現しているものだったとは、

とてもおもしろいです!



普段私達は、こんなに感情を出しているのでしょうか?

きっと我慢したり、恥ずかしいと思っているのではないでしょうか。



脳科学者の茂木健一郎さんも、歌舞伎ファンだそうで、

ブログにも綴られていますし、本の中の対談ではこんなことを言って見えます。


「‥‥我々、日常生活では社会的制約もあって、幅広い感情のごく一部しか出しませんけど、歌舞伎は目いっぱい気持ちを表現する。人間は本当はこんなに感情という楽器を鳴らせるのに、普段は少ししか鳴らしていない。歌舞伎を観ていると、人間本来の振れ幅がよみがえってくる。‥‥」
歌舞伎を楽しむ本(主婦と生活社)


さて、歌舞伎観賞後、舞台の様子をアレコレと夫に語るうちに、

夫も行ってみたいと言い出し、ワクワクして出かけて行きました。

衣裳や仕掛け、台詞、音楽に至るまで、

知れば知るほど面白くなってくる不思議な魅力の歌舞伎です。

女性などは、幕間にお弁当を食べたりする、劇場での楽しみもあるんじゃないでしょうか。



私達も、人生という舞台を演じる役者ならば、

私らしい私を演じなくては、運命の人とは出逢えないのかもしれないと、ふと思いました。

あなたにとって、もっとも私らしい私って、どんな私でしょうか?

本当にやりたいことは何?

何をするために生まれてきたのでしょうか?

きっと、誰もがみな、自分の人生の人間国宝なんでしょうね。




さて、市川海老蔵さんの一件に関しては、

茂木健一郎さんはブログで、海老蔵海老蔵だ、と言ってらっしゃって、応援もしてみえます。

私も歌舞伎を楽しむファンとしては、海老蔵さんのこれからの歌舞伎役者としての活躍を期待しています。
復帰を待ちたいですね。
頑張って欲しいと思います。