電気とトトロ

「集中工事のご案内です。
この地区はガスの供給が多いので、
エコキュートを検討しませんか?
電気代が安くなりますよ。」


と、作業着を着た工事担当者という方が、玄関口にやってきました。
一見セールスとは思わせないいでたちですが、要するにセールスですね。笑


先日まで、ガス管の取替え工事を長期間にわたってやっていたばかりなのに、
ガス会社と電力会社の攻防戦ですか?
NTTと電力会社の、ネット回線の争奪戦にも似ていますね。笑


エコキュートは、夜間の電気代の安い時間帯を利用した給湯器の設備ですが、
電気の利用量は増えるのにもかかわらず、代金は安くなるという、
からくりのある料金設定のようですね。


どうやら、電気の契約基本料というのは、
携帯電話の料金プランに似たような仕組みになっているようです。
基本料金と利用料により決定されるということでしょうか。
その上、電力会社のもくろみにより、オール電化にしたら何%か割引があったりと
いうところなんでしょうかね?笑


我が家のエネルギー使用の状況は、正直な所、目先の契約を変えたところで
大した変化があるほどではなく、
試算を出してもらうほどでもないと容易に判断できるので
はっきりとお断りしました。


それに、まだ新しいガス給湯器を外したところで、
ゴミになってしまいませんか???
輸入に頼っていますし、エコなどからみれば、
ガスのデメリットはあるかもしれませんが、
どう考えても、家計費の観点からみるだけでは、
即検討しなけばいけない状況とは思えないんですよね。
おバカなだけなんでしょうか?どこまでが、どっちが本当にやさしいエコなのか、
私にはわかりません。


使い過ぎと思えば利用を控えればよいだけのことです。
そもそも料金が安くなることで、電力そのものの利用が減るわけではありません。


国が原子力発電を止め、自然エネエルギーの開発促進を
はっきりと表明しなければ、
今の段階では、私は検討できません。


以前、電気配線の少ない、木造の古い家に住んでいたことがありました。
大家さんが、借り手がなければもう取り壊そうかと思っていたところへ
ちょうどタイミングよく私は借りれることになりました。


街の中にもかかわらず、それはそれは静かで、
家の中へ一歩入ると、まるで山の中にでもいるような気持ち良さで、
いつもよく眠れました。笑
おまけに、真っ黒クロスケやトトロのような素敵なものもいて、
ヒヨコ君と仲良しでした。笑
住み心地が大変よかったのですが、転勤になり長くいられなくて残念でした。


今の方がずっと快適な暮らしなのですが、
この時のトトロのいる生活の心地よさは、
私の人生では、この先も忘れない経験です。


隙間だらけで、冬は寒く、風がふけばガタガタと大きな音がしたり、
床下もあり、仕込んでいた味噌も置いていたり、
子供の頃にしか見たことのないネズミが、フライパンの上で遊んでいて、
大騒ぎもしました。


ヒヨコ君の友達が来たときのこと、
「ヒヨコ君の家って、貧乏なの?」
と尋ねられ、「うん、そうだよ〜」と言ったことがありました。笑
でもトトロと住める家なんて、そうないだろうと、ひとりほくそえんでいました。


あの家には、今もトトロがいるのかなと
ときどき思い出します。

エコがエゴにならないようにと思いますね。