大阪3(世界報道写真展)
今回、大阪に行くことになった、そもそもの理由なんですが、
実は、よしもとでも、タコ焼きでもなく、まったく別のことでした。
少し前に、世界報道写真展が大阪に来るのを知りました。
この写真展は、世界中の報道カメラマンにより撮られたもので、
毎年行われています。
以前、東京で見たことがありました。
とても感慨深い写真ばかりで、
見ていて様々なことを感じさせられます。
今回の、世界報道写真大賞の写真は、
アイシャさんという、女性を写した写真です。
このアイシャさんは、両耳と鼻がありません。
嫁ぎ先の夫の家から逃げ出した罰として、削ぎ落とされてしまいました。
今はアメリカにあるNPOにより心も癒されて、
こうして写真で自分の身に起こった出来事を伝えています。
この写真展に応募される写真は、
こうした、地球のどこかで今この瞬間に起きている出来事を、伝えるためのカメラマン達の作品なんです。
写真というのは、撮影する人の心というフィルターを通した表現だと思います。
同じ被写体を撮影しているのに、違って見えるのもそのためではないかと、私は思います。
実は、ヒヨコ君の血の繋がった父親は、カメラマンでもありました。
彼の写真は、私から見たら本当に素敵な作品で、
他の人が撮影した同じそれとは明らかに違っています。
私が写真を見て様々に感じられるようになったのも、彼と過ごした時間があったからです。
吉本などの、お笑いのライブは、会話という言語により聞く人に働きかけますが、
写真というのは、無言です。
しかもシャッターを切る瞬間の、一瞬の映像だけです。
しかし、吉本の芸人さん達と同じように、
写真を見る者に様々な思いを感じさせることもできます。
今回展示されていた写真の多くは、
地球のどこかで今も起こっているかもしれない、
日本人の私達には想像もつかないような残酷なものが多くありました。
自然災害や、世界各地の争いなど、
本当にたくさんの人間が、飲み水や寝る場所もないような環境にいるのが写されていました。
また、同じ人間同士なのにこんな残酷なことができるのか、というようなものです。
しかも、助けてもらえる見込みもないような状況も。
けれど、そこに生きている人間は、この一瞬に精一杯生きているように見えます。
日本での災害は、確かに本当に大きな被害ではありますが、
飲み水も食糧も、助け声をあげて待ちさえすれば、届いていくし、日本では皆で助け合える環境なんですよね。
こんな写真を見たら、改めて、日本は本当に恵まれた国なんだと、思わされました。
この世界報道写真展は、梅田のハービスホールで8月18日までやってますので、
興味のある方はぜひ見に行ってみて下さい。