お誕生会

皆既月食の晩でした。

義母のお誕生会をしました。

お誕生会とはいっても、義母とは別に暮らしているので、

夫とヒヨコ君と、揃って押しかけて行っただけなんですけどね。

夏に義父が亡くなって以来、一人暮らしになった義母ですが、

寂しいながらも、楽しんで日々を過ごしています。

長年連れ添った伴侶を突然に亡くされた方のストレスは、大変に大きいといわれます。

気力をなくされて、それまで出来ていた生活が止まってしまい、

統合失調症のようになられる方も珍しくありません。

これまでも、実際にそういう方をみてきました。

ヒヨコ君がまだヨチヨチ歩きだった頃、

一緒に作ったホッカホカの菓子や、頂いてたくさんあったリンゴなどを持って、

ヒヨコ君の手を引いてピンポーン！顔を見に行っていた方もありました。

はじめの頃は虚ろだった顔も、家族や周囲のみなさんの見守りで、

徐々に回復された方でした。半年以上かかりました。

奥様を亡くされた男性は、家の中のどこに何があるかもわからないような状態で、

訪ねる機会の度に探し物にウロウロとされていました。

そして、奥様の居場所だったキッチンや居間などで、

「いつもガタガタゴトゴト音がするんだよねえ〜」と言われます。

私もそのラップ音をはっきりと大きく聞きました。

明らかに誰もいないのに、誰か居る気配です。

亡くなった奥様は心配されて、しばらく一緒にいたようでしたね。

私達の魂は、体が無くなった後も生き続けているんですよね。

さて、義母の場合は、私がこれまでみてきたどの方々よりも、

今は心身共にうまく日常を過ごしてきています。

多くの方々のお悔みもいまだ届いていて、忙しくもしています。

悲しみも押し寄せてきますが、そのたびに泣いては浄化しています。

趣味やお友達の付き合いなども、変わらずに継続していて、

運動したり、おしゃべりしたりも大きく効果的なようです。

寂しさや悲しさ、ありのまま感じて人に聞いてもらったりしているのも良いですね。

上手に過ごされていて、こういったところは私達も見習いたいところです。

お誕生会の料理は、私が家でできるような煮物や揚げ物は作って盛り付けも済ませます。

そして鍋物は、下ごしらえを済ませ、煮込む直前までしておきます。

たまたま小豆を頂いたので、赤飯にしてみました。

ご飯やおでんなどの煮込みは、毎日こちらの鍋を愛用していますから、

赤飯も火にかけて炊けてきたら、ポンと収納して鍋が作ってくれます。

サーモス 真空保温調理器 シャトルシェフ キャリングタイプ ブロンズメタリック RPC-4500 BZM

この形はお店では最近見かけないのですが、運び出すには超便利で、

アウトドアにも利用しやすいので、私の一番おすすめです。

昔、友達の引っ越しにおでんを作り差し入れた時には、驚かれて好評をいただきました。笑

電気炊飯器はすぐに壊れましたが、こちらは普通に利用していたら壊れる理由もないので、

10年以上使っています。

ケーキ屋さんに頼んでおいたケーキをヒヨコ君にとりに行ってもらい、

さあー準備万端！

愛車に積み込んで、パーティ出前隊の出発です。笑

実はですね、義母も私も、台所はあまり得意な方ではないんです。

二人でキッチンに立つと、おしゃべりに花が咲き過ぎて、料理がいつまでたっても出来上がりません。笑

ですから二人とも、パーッっと、魔法のように料理が並ぶと嬉しくなります。

それに、不出来ながらも食べてもらえるってとても嬉しいですよね。

つい頑張っちゃいますね!

私の場合は、実の母親と心の通い合えないと感じていた部分を、

こうして、義母と分かち合えることが不思議と多くて、

再婚してから、どれだけか癒されて、心の冷えていた部分がゆるんだことかわかりません。

義母には大変感謝していますが、義母はありのままの姿を私に見せてくれているだけなんですよね。

実は、私の母親もそうだったんでしょうね。

じゃあ、母親と、義母と、どちらの表現がよいのか？

確かに安心できる表現もあれば、不安で悲しくなる表現も私達にはあります。

実は、どちらが良くて、どちらが悪いなんて、ないんですよね。

それも、義母とご縁を頂いて、身をもって体験してわかったことでした。

すべての出来事というのは、ただ起こるだけです。

それに、価値や、感情を抱くのは私達です。

どんなことにも、良い側面と、悪い側面があるものです。

それを教えてくれたのも、二人の母親達でした。

私達の身の回りの出来事には、意味のないことなど、やはりひとつもないんだと思います。

せっかくなら、良い意味を見つけられたら、幸せです。

すべてのことが感謝すべきことなんだと、しみじみと感じられるようになりました。

楽しい時間はアッという間ですね。

ハッピバースデーを歌い、ロウソクを吹き消してもらい、ケーキも頂きました。

普段女性は準備するばかりですから、ケーキを用意してもらったのは人生で初めてだと言われました。

なるほどね、そうですよね。笑

お誕生会が終わった頃は、皆既月食もとっくに終わり、綺麗なお月様が出ていました。

おしゃべりに花咲かせていたので、ヒヨコ君も誰にも邪魔されずに、

亡くなったおじいちゃん愛用の大画面テレビで、

放送していた、映画ワンピースを最後まで楽しんだようです。笑

みんなで、いつもでもまんまるな気持ちで過ごしていきたいものですね。