金賞

年内最後の、ヒヨコ君の音楽クラブが出場する、コンテストが終了しました。

今回のヒヨコ君チームはB賞でした。

いはゆる銀賞ですね。

残念ながら大きな大会へ出る切符を手にすることはできませんでした。

リコーダーも満足に吹けない、楽譜も読めなかったヒヨコが、
春に中学へ入りいきなり始めて、
皆さんと一緒に演奏させて頂けるまで追いついたのですから、
私から見たらたいしたもんです。

「Bなんて悔しい」と一人前に言う姿に、
本人なりに頑張ってきたんだなと、嬉しく思いました。
親バカですね。笑

実は、ヒヨコ君の学校は、人数が少ない小規模な学校です。

他の学校なら、クラブの人数がとても多くて、
アンサンブルチームを作るのも選抜になり、
一年生でレギュラーを獲得するのは容易ではないでしょう。

小規模ならではの悩みは尽きませんが、
誰一人欠けても参加できなくなるので、
皆揃って上達していかなければいけないんですよね。
私の頃に比べたら、練習量も内容もかなりのものです。

先生も熱心に指導して下さって本当に感謝です。

音楽も幅広い分野がありますが、
家族皆が音楽は知っているので、家でもいつも音楽の話題になります。

こんな会話ができるようになるなんて、
再婚した時には思ってもいませんでした。

ヒヨコ君の素質はもっと別の所にあると誰もが思っていました。

確かにそうなんですが、
再婚して、今の夫と家族の生活を始めてからの環境で、
ヒヨコ君は楽器の音のある生活に触れるようになりました。

わが家ではいつも何かしらの楽器の音がしていて、

まだ低学年だったヒヨコ君は、その音色を聴きジーッと眺めていました。

何を感じていたのでしょう‥。

思春期に入り、自分から楽器に触れるようになりました。

ちょうど興味のわく時期なんですよね。

夫が教えるようになりました。

五線譜を読めるのは私なんですが、
男の子の興味のあるギターやドラムなどの、
いはゆるバンドは夫の専門です。

いつの間にか、ヒヨコ君は、音楽なら父親に尋ねたらいいんだと思うようになりました。

コンテストなどがある時も、父親には来て欲しいと誘うのですが、
母親の私は来なくていいと言います。笑

えーなんでー?と言いながら、実は内心嬉しかったりします。

血縁ではなく、家族として過ごす時間が、
ほんの少しずつ本物の家族にしていってくれるのを
最近しみじみ実感するようになったからなんです。

以前書きましたが、血縁のない親子になる時に、亡くなった義父からは反対されていました。

でもやってみないと、上手くいくのもわからないし、
上手くいかないのだって確認すらできないと、
私達は思いました。

夫は理解できないこともたくさんある中、
本当によくヒヨコと私に向き合ってくれてここまできました。

だからこそ、上手くいかない時はやっぱりダメなのかなと思うようなこともありますし、
逆に一歩でも本物に近付くと喜びはとても大きいです。

人生で本当のことっていったいどんなことなんでしょうか。

一番大切なことって、いったい何なんでしょう。

私は子供の頃からいつもそれを探し続けてきました。

コンテストで金賞がとれなかったとしても、

何か人生で一番大切なものが見つけられたら、
それが私達家族の金賞です。

きっとかけがえのない、目には見えない、
言葉にも表現できないような、
そんな何かじゃないかと、最近おぼろげな形がみえ始めています。

ヒヨコ君、次のコンテスト目指してまた頑張れ。
いろんなこと、たくさん経験するんだよ。