コンクール

ヒヨコ君たちは、音楽コンクールに出場するために、夏休みもお弁当を持って、朝から夕方まで毎日毎日猛練習してきました。
土日も、もちろん返上。

「あーゆっくりしたいなあ〜」と呟くヒヨコ君。
毎日練習時間より随分早めに出かけていきます。

さて、その目標にしてきたコンクールを無事に終えました。

県内の中学校が一同に出場する吹奏楽コンクールの三重県予選。
NHK合唱コンクール、通称Nコン。

三重県では、大きなホールのある、県の真ん中に位置する津市や、四日市市などで開催されます。

子供たちは観光バスに乗り込み、大きなトラックには楽器をたくさん詰め込んで集まってきます。
県の南部にある学校などは、会場のある場所に来るにもかなりの時間がかかるはずです。

南部の熊野方面などへは、高速道路も随分伸びたとはいえ、
私はいつも峠越えを楽しんで運転をするほどですが、

県内に住む私達でさえ、「よし!行くぞ!」と、思いきらないと、なかなか出かけられない太平洋に面した県の南部です。

もうすぐ開催のある熊野の花火大会は、大変有名ですが、そう気楽には出かけられないような、混雑具合といい(車の方は帰宅が翌朝になるくらいの覚悟してくださいね)、花火のダイナミックな規模といい、とにかくすごい花火大会です。笑

一見の価値ありです!!!
初めての方は、覚悟してお出かけくださいませ。笑

さてさて、そんなわけで、会場では、どこの学校も気合十分で集まってきているのです。




今年は、私もゆっくりと各学校の演奏を鑑賞したのですが、本当にレベルが高く驚きました。

これが中学生の吹奏楽?!
とても上手いんです!

私が中学生の頃にやっていたのとは、とてもくらべものになりません。

どの学校も甲乙つけがたい中、とびっきり上手い学校が更に上の大会に出場することになります。
随分練習してきたんでしょう。
ネットなどもあるので、情報なども得やすくなり、指導する技術もよくなっているとのこと。

ここまでレベルが高くなってくると、残す採点の明暗は、お互いの楽器の役割や個性を、どれだけ尊重しあえる演奏が出来ているか、
というような講評でした。

うーん、これは、人間関係でもいえることです。
だれもが自己主張をし始めると不協和音になってしまいます。

合唱でも合奏でも同じですが、音楽から学べることもたくさんあるんですね。

様々な音を重ねることは、大きく、そして深みのある音になっていきます。

大きなエネルギーを生み出していきます。

音楽を通じて、子供たちも大きく成長しています。

ヒヨコ君たちは残念ながら選ばれませんでしたが、心に届く繊細で素敵な音色を聞かせてくれました。




たとえ選ばれなくても、精一杯やってきたと思えるような、そんな過程が、思い出を作ります。

過去を振り返った時に、今より素敵な時間だったと思うようなことは、確かにありますが、
過ぎた時間にもう戻ることはありません。
そこへは二度と戻れません。
今のこの瞬間の時間しか、私達にはないということに気づいたとき、
果たしてどのように生きていきたいのか?



お盆休みが終わると、ヒヨコ君たちも次の目標へ向かって練習再開です。

コンクールなどは、この瞬間が紡ぎだした成果でしかありません。

子供たちはいつも、大人の私達がとっくに忘れてしまっているような、
どきどき、わくわく、はらはらするような、チャレンジすること、楽しんで人生を生きることを
教えてくれますね。

子供たちだけでなく、大人の私達も、輝いた時間を過ごしていきたいなと、
私はいつも思っています。